額面と手取り、社会保険、所得税と住民税——日本で給与から実際に差し引かれるものは何か、そしてなぜ2年目はさらに負担が増えるのかを解説します。
オファーレターには額面の金額が記載されていますが、実際に口座へ振り込まれる手取りはそれよりかなり少なくなります。社会保険、所得税、住民税を合わせると、一般的な会社員は給与が振り込まれる前に額面の15〜25%を失います。これらの控除は恣意的なものではなく、それぞれ事前に計算できる明確なルールに基づいています。本ガイドでは各項目を一つずつ解説し、給与明細の数字に驚かされることがなくなるようにします。さらに、あなたの正確な給与と居住地に合わせて計算してくれる計算ツールもご紹介します。
15-25%
一般的な控除総額
5
控除の項目数
Year 2
住民税が始まる年
給与明細や求人オファーには必ず登場する用語がいくつかあります。これらを知っておくと、本ガイドはもちろん、ご自身の契約内容もずっと読みやすくなります。
控除前の給与額。求人オファーで最初に提示される金額です。
保険料と税金が差し引かれた後、実際に銀行口座に振り込まれる金額です。
健康保険・年金・雇用保険をまとめたもので、毎月一括して給与から控除されます。
毎月の給与から直接差し引かれる所得税で、年末に精算されます。
給与を一定の等級に区分したもので、健康保険料と年金保険料を決めるために用いられます。
勤務先が12月に行う再計算で、所得税の過不足を還付または追加徴収します。
額面と手取りの差のほぼすべては、5つの控除で説明できます。下記の料率は従業員負担分です。社会保険については、目には見えませんが勤務先が同額を負担しています。
| 控除項目 | 従業員負担率 | 備考 |
|---|---|---|
| 健康保険(健康保険) | ~5% | 合計約10%のうち、およそ半分。残りは勤務先が負担します。都道府県や保険者によって異なります。 |
| 年金(厚生年金) | 9.15% | 勤務先が同額を負担します。2017年以降、合計18.3%で固定されており、報酬の上限額まで適用されます。 |
| 雇用保険(雇用保険) | ~0.6% | 失業給付や休業給付の財源となります。少額ですが必ず徴収されます。 |
| 所得税(所得税) | 5-45% | 累進課税です。毎月源泉徴収され、年末調整で精算されます。 |
| 住民税(住民税) | ~10% | 前年の所得に基づきます。最初の年は一切控除されません。詳しくは下記をご覧ください。 |
社会保険はおおむね勤務先と折半のため、あなたを雇用する実際のコストは額面を大きく上回ります。年金と健康保険の保険料は4〜6月の平均給与から算定され、その年は固定されます。年度途中で昇給しても、翌年9月までは保険料は変わりません。
住民税は、ほぼすべての新規来日者を不意打ちします。予算が崩れないよう、何を想定しておくべきかをご説明します。
課税所得の約10%(市区町村民税約6%+都道府県民税約4%)に、少額の均等割が加わります。所得税のような累進制はありません。
今年の請求額は前年の所得に基づきます。4月に来日した場合、最初の暦年は住民税がゼロで、請求は翌年6月に届きます。
住民税が始まると、同じ額面の給与でも手取りは少なくなります。2年目の6月ごろに目に見えて手取りが下がることを見込んでおきましょう。
年度途中で出国しても、前年分として算定された住民税の納税義務は残ります。出国前に納税管理人を選任するか、前納する人が多くいます。
フリーランス、業務委託、その他会社の給与体系に属さない人は社会保険の対象外となり、支払い方法が異なります。そして、ここで居住する都市の違いが最も大きく影響します。
勤務先と折半する健康保険の代わりに、保険料を全額自分で負担します。保険料は国ではなく市区町村ごとに定められます。
所得に連動する厚生年金ではなく、毎月定額(約17,000円)です。仕組みははるかに単純ですが、将来の受給額は低くなります。
国民健康保険の料率は市区町村によって大きく異なります。所得割・均等割・平等割のいずれも変動するため、同じ所得でも都市によって負担額が大きく異なることがあります。
当社の手取り計算ツールは、日本の主要20都市すべての2026年度の検証済み国民健康保険料率を備えています。そのため、自営業者向けの試算は全国平均ではなく、あなたが実際に住んでいる場所を反映します。